中日李炳圭外野手(33)が27日、ウエスタンリーグ・サーパス戦(ナゴヤ球場)で「1軍昇格テスト」を受ける。右手親指打撲と左肩痛で2軍調整中の李だが打撃不振も深刻なため首脳陣は昇格の条件として2軍戦での結果を求める。北京五輪韓国代表候補にも名を連ねる助っ人が来日2年目で試練の時を迎えた。

 李は24日、ナゴヤ球場で菊地、樋口を相手に屋外でフリー打撃を行った。「指も肩も問題ない。しっかり治療と練習をして早くゲームに出られるようにしたい」と実戦復帰を熱望した。

 ただ、主力故障者を担当する宇野打撃コーチは李の昇格に条件をつけた。「1軍に上がるにはサーパス戦で結果を出さないと。結果は監督が判断することだけど(負傷が)治れば上に上がるということはない。井端や森野とは状況が違う」。結果を出さなければ2軍。これが李の立場だ。

 落合監督の構想では3番を任されるはずだった。1年目に指摘された体が前に突っ込む欠点を修正し、開幕に臨んだ。だが、交流戦から急降下して打率は2割3分3厘。10日に登録抹消された理由は負傷の他に打撃不振。横浜から小池が加わり、外野手争いは激化。1軍にいなければ五輪代表(韓国)への選出も難しくなる。李にとってはプライドをかけた2軍戦となる。【鈴木忠平】