契約前にデビュー戦が決定!?

 阪神が獲得の方針を固めた3Aリッチモンドのクリス・リーソップ投手(25)が29日のウエスタン・サーパス戦(鳴尾浜)でタテジマデビューを飾ることが14日、分かった。球団関係者が「7月末にファームで投げられるように逆算して、契約の話を進めている」と明かした。プラン通りに進めば、外国人選手の登録枠が増える8月3日横浜戦での1軍デビューも視野に入る。速球派右腕に対する期待は大きく、球児、久保田が五輪で抜けても大丈夫!

 異例の青写真だ。阪神が獲得の方針を固めたリーソップのタテジマデビューが早くも決まった。球団関係者が今後の流れを明かす。「7月末にはファームで投げられるようにしたい。それを逆算して、契約の話を進めている」。現在はまだドーピング検査などメディカル面をチェックしている途中で、正式契約に至っていない。そんな状況でも1軍合流への計画が完成。まずは29日のウエスタン・サーパス戦で初登板を予定する。

 フライング気味の動きが、期待の大きさを物語っている。リリーフ陣から藤川、久保田が日本代表候補に入り、2人とも五輪期間は不在となる可能性がある。リーソップは中継ぎ右腕で、155キロを超える速球が武器。25歳という若さも魅力で、穴を埋めるには十分の能力を秘めている。

 29日からのサーパス2連戦で試運転に成功し、順調に事態が進めば、早期の1軍合流が可能になる。球宴明けの8月3日横浜戦(横浜)から、五輪期間の特別措置が効力を発揮。外国人選手の1軍登録枠がひとつ増え、5人になる。ブルペンの強化は優先事項。ここに間に合わせることを考慮したプランだ。

 岡田監督も右腕の来日を楽しみにしている。この日岡山に移動する前に新戦力の話題に触れた。「(15日からの)9連戦中に来るかもしれん。いろいろ手続きはあるみたいやけど…」。遅くとも来週初めまでに来日する可能性があることが耳に入っている。「最近のビデオも見たし、中継ぎでやっていたみたいや」。もちろん絞り込み作業の段階で、自らの目で実力を確認しており、その豪腕ぶりは頭にインプット。守護神はウィリアムスが務める方針で、セットアッパーとして期待が高まる。

 リーソップ本人は日本行きに前向きな姿勢を見せており、メディカルチェックをパスすれば、トントン拍子で契約交渉は進む見込み。来季以降も見据えた補強の意味合いもあるが、やはり即戦力の活躍も望んでいる。早く投げる姿を見て、五輪期間も大丈夫と安心したいのが首脳陣の願いだ。