<阪神1-3巨人>◇21日◇甲子園

 阪神が「マジック」で金縛りにあった。2点を追う8回2死一、二塁、6番葛城育郎外野手(30)は三振に倒れた。最終回は巨人クルーンの前に3者三振。優勝へのマジック点灯がかかった試合は、これで3連敗。思わぬところで足踏みを続けている。

 この日は相手投手の「マジック」にもやられた。巨人木佐貫を攻略できず、6回まで4安打で無得点。岡田監督はしきりに首をかしげた。「ボールが来てないというか、調子は悪かったと思う。おかしな球が多かった。フォークもシュート回転して、抜けてくる。甘い球はあったが、それを打てんかった」。ベンチに戻ってくる打者は一様に首をひねっていたという。

 今季は木佐貫に3試合で2敗。速球とフォークにやられたが、そのイメージと違った。4打席凡退した金本も同じ感想だ。「つかみどころがなかった。スライダーが曲がったり、曲がらなかったり。フォークも落ちたり、落ちんかったり」。本調子でなかったことが、皮肉にも打者の思惑を乱した。

 2位巨人とはまだ10・5ゲーム差ある。22日、勝てばマジックが点灯する状況も変わらない。【田口真一郎】