中日が今秋のドラフトで岐阜城北の伊藤準規投手(3年)を高校生の最上位指名候補にする方針を固めた。9日、全国高校野球選手権大会で全55校が出そろったことを受け、兵庫・芦屋市内でスカウト会議を実施。12人全員が出席する中で、高校生を中心に検討した。中田スカウト部長は「今年の出場校の中で新しい選手というのは特に出なかった」と話した。

 伊藤は最速147キロの本格派右腕。荒削りだが、その分プロ入り後ののびしろも期待できる。甲子園出場経験はないが、中日は早くからマークしてきた。中田スカウト部長は7月21日、岐阜大会4回戦で市岐阜商に3-4で敗れた伊藤のラストゲームも視察。「全国的に素材、器を考えると(1巡目指名の)12人に入ってくる」と話している。この日の会議では高校生指名候補として千葉経大付の斉藤圭祐投手(3年)東海大相模の大田泰示内野手(3年)らもリストアップしたが、筆頭候補はあくまで伊藤。伊藤本人も「やれるならプロでやりたい」と話しており、指名に支障はない見込みだ。

 今秋ドラフトは4年ぶりに大学・社会人と高校生が一括で開催される。中日は大学・社会人の1巡目候補に近大巽真悟投手(4年=新宮)を挙げており、落合監督が最終的な判断を下すことになりそうだ。