目力アップでV視界良好や!

 阪神金本知憲外野手(40)に頼もしいアイテムが届くことになった。金本の肉体を医学的に研究している京都府立医科大の吉川敏一教授が発案した金本専用動体視力強化マシンが、早ければ9月中に完成することが23日、分かった。米空軍のパイロットが訓練で使用するものと同レベルの高度なもので、現在米国で製作中。トラの主砲が、“新兵器”でさらなるスケールアップを図る。V奪回へ突き進む阪神は、24日のヤクルト戦(神宮)で8連戦のスタートを切る。

 年齢を超えた活躍を続ける鉄人が“新兵器”でさらに進化を遂げる。動体視力を向上するマシンで、サングラスのような装置を顔に装着し、目の前の画面を動く映像を見て、コントローラーのスティックやボタンを操作することで映像に反応していくという。まさにゲーム感覚で、動体視力を強化できる金本のための特注アイテムだ。

 当初は、大学の研究室に設置するような大がかりなものが検討されていた。だが「シーズン中もちゃんと使えるように」との配慮で、持ち運び可能な小型サイズのものになったという。吉川教授は「これなら移動中の新幹線の中でも、遠征先のホテルでも使うことができる。動体視力を鍛えるには、継続的に訓練しなければいけないが、トレーニングの時間が取りにくいシーズン中でも、気軽に使ってもらえるのでは」と利便性を強調する。

 マシンは米国空軍のパイロット使用と同じレベルのタイプ。吉川教授は「プロ野球選手は、年齢を重ねることで動体視力が衰え、投手の球への反応が遅くなることでこれまで通りのバッティングができなくなり、引退する人が多い」という。そんな壁を金本が打ち破ることに期待する。「今の動体視力を維持すれば金本さんは50歳までできますよ」と断言。気になるお値段は「とんでもなく高い」そうだが、エアフォース級の高度な訓練を続けることで、目力を保てるのだ。

 現在、マシンは米国で製造中。プログラミングされた映像ソフトとともに手元に届くのは9月か10月ごろ。クライマックスシリーズ、日本シリーズ前のトレーニングも可能だ。40歳を迎えても、衰えなど感じさせない。V奪回に突き進む主砲に君臨し続ける金本が、新アイテムでさらに“若返り”を図る。【福岡吉央】