<ロッテ9-4オリックス>◇24日◇千葉マリン

 17年目、今年43歳のロッテ小宮山悟投手が、冷静な投球でチームを4位に浮上させた。19歳の先発唐川の4回途中降板を救った。今季最長の4イニング、最多44球を投げ無安打無失点で2勝目。通算115勝目を飾った。

 3点リードの4回。唐川が4連打で無死満塁のピンチを招いたところで出番が来た。直後の2番塩崎の投ゴロをお手玉して1点を許したが落ち着いていた。

 3番カブレラをカウント2-1から内角シュートで再び投ゴロ。今度は本塁からの併殺で2死を稼いだ。「相手がどういうボールを待っているか、1球で2死を奪う練習はいつもしている。理想通りにアウトを取れた」。4番ローズも外角シュートで初球一ゴロ。わずか5球でピンチを脱した小宮山は会心の配球を胸を張って振り返った。

 球速100キロ台のカーブにシュート、チェンジアップを効果的に交ぜた。最速137キロの直球も抜群の制球力で光り続けた。

 今季は昨年までのブルペンを支えてきた小林雅、薮田、藤田の3人が抜けた。親分的な存在を買って出た。この日、右内転筋の張りも重なって降板した新人唐川らの若手を積極的に食事に誘っている。ふた周りも年下の選手でも目線を下げ、価値観を共有した。

 42歳11カ月での勝利は、自ら持つ球団最年長の勝利投手記録を更新した。「今度はセーブポイント。それを目標にする」。昨年7月に吉田修(当時オリックス)が40歳7カ月で記録し、パ・リーグ記録を塗り替えた。「それを取り返したい」。年齢を重ねるほど、やりがい、目標が増えてくる。【山内崇章】