1日、横浜に移動した岡田彰布監督(50)は残り31試合に投手陣総動員令を発した。

 総動員態勢だ!

 岡田監督がシーズン残り31試合に、総力戦で臨むと明言した。ウィリアムスの抹消でブルペンは手薄になったが、それでも投手陣を惜しみなくつぎ込み優勝まで逃げ切る算段だ。

 「もうここまで来れば、総動員というのかな。先発は完投を目指さなくていい。いけるところまで、とにかく最初から点を与えないように飛ばせばいい」

 開幕前から先発陣のテーマは「1イニングでも長く」だった。中継ぎの負担を考慮し、できるだけ長くマウンドにいられるようにペース配分を心がけてきた。成果は明白で、昨季は0人だった規定投球回を安藤、下柳、岩田と3人がクリアする。

 だが9月戦線は、立ち上がりから飛ばすことを求める。ここまで33勝と逆転勝利の多い阪神だが、それ以上に圧倒的な勝率を誇るのが先制した試合で、43勝13敗1分け。このパターンを目指し、先発には1回からムチを入れる。

 中継ぎ継投では、ワンポイントなどイニングの途中での交代も多用する。ウィリアムスが不在の間は江草と能見が中継ぎ左腕。「1回とかでなく、打者1人とかの起用も出てくる」と監督は明言した。マジック25を点灯させているものの、2位巨人にジワリ6差まで迫られた。ペナントレースを逃げ切るため、投手陣をフル活用する。【町田達彦】