<オリックス2-4ソフトバンク>◇17日◇スカイマーク

 ソフトバンクが劇的な逆転勝利で首の皮一枚残った。負ければロッテの勝敗次第でクライマックスシリーズ(CS)進出が消える可能性もあったオリックス戦。0-2の9回2死一塁から連打で1点を返すと、本多が逆転3ランを放った。先発杉内は8回7安打2失点で2年連続の2ケタ勝利。連敗を5で止めた王監督は「これで流れが変わる」と目を見開いた。

 1点を返し、まずは完封負けだけは逃れた9回。2死一、二塁で本多はカウント2-0と追い込まれた。捕手日高が立ち上がって構えた高めのつり球がやや甘く入った。それに食らいついた。「つないでもらい、僕で終わるわけにいかなかった。会心の当たりでした」。土壇場で逆転3ランが右翼スタンド中段へ吸い込まれた。

 9月は毎週水曜日にしか勝てず、これが3勝目(10敗)という低迷ぶり。ベンチ裏通路に出てきた王監督は「1週間ぶり?

 」と報道陣に確認するほど、チームは勝ちを忘れていた。

 「こうなってみると1週間、選手も一生懸命やったかいがあった。いくらハッパをかけても現実的に自分たちが感じないとね。遠回りしたが大きかった。我々の意地をみせる。このままじゃ今まで何をやってたんだとなる。これで流れが変わったと思う。明日完全に変えないと」。9月に入り2位からまさかの5位転落。ここからミラクルが起きるとすればターニングポイントはこの試合になるはずだ。【押谷謙爾】