FA権を取得している中日平井正史投手(33)は29日、今オフも権利を行使せずチームのV奪回のために出直すことを明言した。昨年、プロ14年目で初めてのFA権を取得。昨オフは右肩痛もあって権利を行使せず今季の活躍にかけていたが、今季も右肩痛などのため29日現在、37試合に登板して1勝1敗、防御率5・14と不振だった。

 2軍で調整中の平井は「今年はこんな成績でもあるし、行使せずにということになるでしょう。中日が最優先です。今年がすごくいい成績なら考えたかもしれないけど」と、来季の復活にかけることを宣言した。チームは今季、右のセットアッパー鈴木の故障などもあり守護神岩瀬につなぐ方程式を確立できなかった。その責任を痛感しているもようだ。

 球団はFA選手に対しても今季の成績をもとに査定する方針で、年俸8500万円(推定)からのダウンも予想される。それでも平井は「最初に中日と交渉して(年俸が)ダウンということもあるでしょう。(中日に)投げられないから、いらないといわれるかもしれない」と話した。