<ヤクルト2-2阪神>◇4日◇神宮

 「鬼門」のマウンドで、阪神下柳剛投手(40)が耐え抜いた。相性の悪さから避けていた神宮球場で3年ぶりに登板した。初回は不安だった。1死一塁で三塁今岡がゴロを後逸。手痛い失策で二、三塁にピンチは拡大した。畠山には外角低めのフォークを中前に運ばれ、逆転された。それでも2回以降は得点圏に走者を進めながら得点を与えない。なんとか5回2失点でまとめ、降板した。

 「俺がもっと長い回を投げなあかんのやけど。(失策は)仕方ない。それが野球やから」。神宮でプレーするのは05年8月19日以来。その時も1回1/3を7失点KOされていた。この日を迎えるまで通算5試合に登板して白星なしの3敗。防御率は10・35の惨状だった。それでもギリギリ、先発投手の仕事は果たした。帰り際「自分らが勝っていかないといけない。先のことを言っても仕方ない」と話した。40歳左腕が1戦必勝の姿勢を強調した。