FA権を取得しているロッテ・サブロー外野手(32)がFAを行使せずに残留する意思を固めたことが9日、明らかになった。これまでメジャー移籍を視野に入れてきたが、球団の誠意にチームが4位に終わってリベンジしたい思いから決意したようだ。

 サブローはこの日、千葉マリン内で3度目の残留交渉を終え「大筋では固まっている。いろいろな人に迷惑をかけるので2、3日中に決めたい」と、早ければ11日にも正式に残留表明する意向だ。「つなぎの4番」として実力、人気ともに中心選手のサブローに対し、球団側は早い段階から慰留してきた。10月下旬から西岡とニューヨークへメディカルチェックに行かせる異例の対応で期待の大きさを示した。

 交渉した本多球団部長は「こちらの誠意は伝わっていると思う。いろいろなパターンの中から本人が決断すると思う」と、残留への手応えを口にした。ただサブローは米国から帰国後、「夢はメジャー。夢を夢で終わらせたくない」と話していたことから、来年オフにもメジャー挑戦する可能性はある。

 またこの日、日本シリーズが終了し、10日からFA手続きが始まる。今年のFA有資格者は巨人上原、二岡、中日川上、荒木、横浜相川、広島東出ら83選手。FA権行使の意思がある選手は、18日までに在籍球団に通知。19日にコミッショナー事務局からFA宣言選手として公示され、20日から、すべての球団(国内FA資格者は国内球団のみ)と交渉可能になる。