ソフトバンクの未成年選手(18)が昨年11月に熊本・益城町で行われた選手会納会で飲酒し救急車で病院に搬送されていたことが15日、分かった。球団の竹内孝規COO(48)はこの日、福岡ヤフードームで会見を開き、事実を認めた上で謝罪。13日付で選手会、当該選手、角田雅司球団代表(56)の3者に厳重注意処分を科したことを発表した。選手会に対しては納会の存続も含めた具体的な改善策の提出を求めたほか、全選手が集まる30日の必勝祈願の際に再発防止を徹底する。

 会見に臨んだ竹内COOは「球団の指導と教育が不徹底だった。ホテルの方々や地域のみなさまにも大変なご迷惑をおかけした。深く反省しておわびします」と頭を下げた。球団側の説明によると、この未成年選手は昨年11月27日に熊本・益城町のホテルでの選手会納会に出席。先輩選手にお酌をして回っているうちに返杯を受け「気分が悪い」と訴えて救急車で病院に搬送された。「急性アルコール中毒のような症状」と診断されて治療を受けたが、入院はしなかったという。

 選手会主催のため秋山監督やコーチ陣は不在だったが、公式行事での不祥事だけに球団が受けた衝撃は大きい。選手会納会には全選手とスタッフら約120人が出席。未成年選手は計4人いたが、残る3人については「特定の個人ではなく全体の問題」(竹内COO)として、飲酒の確認はされていない。

 球団は13日に当該選手から事情を聴取して、同日付で当該選手と選手会、角田代表に厳重注意処分を下した。同時に選手会に対して、今後の選手会納会の存続も含めた具体的な改善策の提出を求めた。米アリゾナで自主トレ中の斉藤選手会長は「青少年の見本となるべきプロ野球選手が、このような事態を起こしてしまったことを選手会としても、自分としても深く反省しています。今後は自分も含め社会人として恥ずかしくない行動を取れるよう努めていきたいと思います」と謝罪のコメントを出した。

 球団広報によると「本人も深く反省している」という。全選手と関係者が集まる30日の必勝祈願では、あらためて注意と指導が行われる予定。竹内COOは「決められたルールの中で力を発揮するのがスポーツ。社会常識の中で生活するということを再度徹底したい」と再発防止を誓った。

 [2009年1月16日7時33分

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