ラジコン封印や~めた!

 中日山本昌投手(43)が25日、趣味のラジコンで息抜きをしながらプレーする考えを示した。名古屋市港区のラジコン天国名古屋店で行われた「山本昌投手200勝おめでとう達成記念レース」に出場。昨年は完全復活の願掛けのためシーズン中はコントローラーをにぎらなかったが、円熟の26年目は本来のスタイルに戻し、あと8勝と迫る球団新記録の通算212勝を目指す。

 ベテラン山本昌が、今年は大好きなラジコンを解禁する。「今年は今のところ(封印は)考えていない。成績次第ではやらないかもしれないけど、投げない日はやってもいいと思う」と、登板日と調整日のオンオフをうまく切り替えることで、長いシーズンを乗り切る考えを明かした。

 「去年は200勝のこともあって『何かを絶ってやろう』と思い、シーズン中はここにまったく練習に来ず、断食状態だった。でも、ラジコンは趣味としてはいいと思うし、野球をおろそかにするつもりもない。シリーズにも出たいし、アジアで勝ちたい気持ちも持っている」

 95年にラジコンと出会い、翌年から鳥取のジム「ワールドウイング」に通うようになったことが、40代まで現役を続けられるきっかけになったという。「ラジコンの世界で細かく研究する姿勢を教えてもらい、鳥取で投げる時の体の仕組みに気付かせてもらったからこそ、今の僕がある。若い時よりも体力は落ちているが、それをカバーして何とかやってこれたのはラジコンとの出会いが大きかった」と、振り返る。

 この日の会場には、ラジコン世界王者の広坂正美氏(38)の姿もあった。山本昌は「こういう方がいるから上を目指して頑張ろうと思う。それは野球も一緒。一番上を目指すのが面白い」と、笑みを浮かべた。

 この日は初の冠レースの喜びも噛みしめた。「こんな大会を用意していただいたのは初めて。ラジコン業界にはお世話になっているので、業界の発展に貢献できれば」。恩返しはシーズンで。今季は再び大好きなラジコンで気持ちをリフレッシュし、万全の精神状態で登板日に備える。【福岡吉央】

 [2009年1月26日10時28分

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