ソフトバンク王貞治会長(68)が6日、助っ人大砲獲得の号令を発した。開幕戦で3番を務めた松田が右手甲骨折。オープン戦6番の多村は右肩炎症の影響で2軍調整中と、今季30発を期待された大砲2門を欠く非常事態を受け、編成部門の最高責任者として口を開いた。

 王会長

 何とか若い人がカバーしてくれればね。ただし、外国人選手についてはこれと関係なく、ロースター漏れも出てくる時。今度みたいなこと(松田骨折)になって、より真剣に考えないといけない。あと1、2日で(情報が)出てくるから整理するよ。検討することは、検討しますよ。

 まずはメジャーの開幕ロースターから漏れた選手の動向を精査し、下準備に取りかかる。開幕前には竹内COOが新外国人野手の即獲得には否定的な考えを示していたが、同COOは「すぐに交渉できる状態にはしておく。常に臨戦態勢入れるようにはする」と、有事には備えてきた。

 全治6週間前後とみられる松田の復帰は5月以降と予測され、多村も見通しは不透明。王会長は「方向付けとしてはターゲットは絞られる」と長距離打者に照準を合わす。「昨日(5日のオリックス打線)みたいに横文字(の選手)が並ぶとね。現実にローズ、カブレラに本塁打を打つところを見せられた」。大砲の威力を目の当たりにしてはジッとしていられなかった。

 投手陣では新垣が発熱で開幕ローテーションを直前回避。主力3人を欠きながらも開幕カードを2勝1敗と勝ち越し、王会長は「よく頑張った。大きいよ」と、順調な滑り出しには目を細める。【押谷謙爾】

 [2009年4月7日9時13分

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