故障者続出の影響で打力低迷に苦しむ秋山ホークスが緊急補強を行った。ソフトバンクが17日、オリックス、ロッテと日本球界で4年間プレーしたホセ・オーティズ内野手(31)の獲得を発表。1年契約で年俸は5000万円プラス出来高払い(金額は推定)。背番号は49。24日にも来日し、28日からの西武戦に出場する方向だ。

 秋山ホークスにとって、まさに待望の助っ人補強だ。この日、ソフトバンクは昨年までロッテに在籍したオーティズの獲得を発表。内野であれば全ポジションをこなすオールラウンダーの補強について、秋山監督は「日本の野球に慣れているし、今のうちは三塁とか外野が必要。パンチ力もあるので、こういう選択になった」と説明した。

 日本球界で4年間プレーした経験に白羽の矢を立てた。オリックス時代の03年は33本塁打、04年も24本塁打を放つなどパンチ力は十分。ロッテ時代の07年は7本塁打、昨年は11本塁打とアーチは減ったものの、堅実な守備には定評があった。

 ソフトバンクは開幕直前に多村が右肩痛で離脱。3日の開幕戦では松田が右手甲骨折と主力野手2人を故障で欠き、ここまで3カード連続で負け越し。さらに期待されたアギーラの打率9分1厘の打撃不振も加わり、チーム打率2割2分9厘、同4本塁打はいずれもリーグワースト。球団は長距離砲よりも日本球界への対応力を重視した。

 オーティズは現在、メキシカンリーグの3Aサラペロスで17試合に出場し、68打数28安打(打率4割1分2厘)7本塁打23打点の成績を残している。角田代表は「今のチーム状況からして守れて打てる選手、日本の野球に対応できるかがポイントだった」と“救世主”としての期待を寄せた。

 背番号は「49」で、24日にも来日予定だ。時差ボケ解消のため数日間を要すると見られ、試合出場は28日西武戦(西武ドーム)からを見込んでいる。多村はフリー打撃を再開したばかり。松田も復帰は5月にずれ込むことが必至。日本球界で422試合出場しているオーティズの加入を巻き返しの起爆剤としたいところだ。秋山監督も「打線の厚みが増す」と新助っ人の合流を待ち望んでいる。

 オーティズの獲得でソフトバンクは昨年に続いて外国人7人体制。反攻へ、早々と立て直しに着手した。

 [2009年4月18日10時59分

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