<横浜1-5阪神>◇17日◇横浜

 なんでや!

 真弓明信監督(55)の闘争本能に火がついた。思わずベンチから飛び出し、降りしきる雨の中へ駆けていった。就任初となる抗議は5回裏だ。三遊間へのゴロを鳥谷が捕球し、二塁で封殺を狙った。しかしベースカバーに入った平野の足がわずかに早く離れた。二塁の友寄審判はセーフと判定した。「あんなんセーフと言われたら、ファーストは全部セーフになる」。3点リードとは言え、ピンチ拡大で3番内川からの主軸を迎える。妥協するわけにはいかなかった。

 横浜との初戦は今後を占う意味で重要だった。相手の先発は三浦。昨オフのFA争奪戦で熱烈ラブコールを送った右腕だ。真弓監督も獲得を望んでいたが、移籍は実現しなかった。いわば因縁の戦い。試合前に話題を振られても「ハハハ…」と笑うだけだったが、秘めた思いはあった。何しろ昨年に4敗した相手。「去年と今年は違う。バッターと投手も年によって違うし。最初をたたけば、何とかいける」。序盤に金本の先制3ランなどで握った主導権を渡したくなかった。

 初抗議にはそんな背景があった。「あまり(抗議を)長くしたくなかった。雨も降っていたし。でも、つい出てしまった」。試合成立目前の雨天ノーゲームは避けたかったが、本能で動いた。ただ抗議はすぐに終わらせ、ダッシュでベンチに戻った。心は熱く、頭は冷静だった。結局、微妙な判定が試合に影響することなく、今季2度目の2連勝。勝率5割まであと1勝とし、真弓阪神が乗ってきた。【田口真一郎】

 [2009年4月18日12時7分

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