<巨人10-4中日>◇8日◇東京ドーム

 中日落合監督が先発山井大介投手(30)を「強制送還」した。初回に3失点すると、そのまま降板させて東京から名古屋へ帰した。2戦連続KOで2敗目の右腕に“愛のムチ”をふるった同監督は試合後、笑みを浮かべていた。「もう電車に乗っているよ。それだけ言えば十分だろう。放牧だ。放牧。力のあるボールを持っているだけにな。そう(万全に)なるまで待ちましょうか」と言った。

 大敗の流れは山井の乱調から始まった。制球が定まらず、いきなり1、2番に四球を与えると3番小笠原には先制3ランを浴びた。わずか11球で3失点。前回登板の2日横浜戦でも4四球を与えて4回5失点の右腕に、指揮官の我慢も限界を超えた。

 関係者によれば落合監督は2回表に山井に代打を送ると、2軍降格と名古屋へ戻るよう伝えた。「何もないです…」。プロ最短タイの1回KOの山井は広報にこうコメントを託すと1人で東京ドームを後にし、新幹線に乗り込んだという。これまで04年に野口、昨年9月にはルーキー山内が「強制送還」されている。

 [2009年5月9日8時23分

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