<ヤクルト4-1阪神>◇16日◇神宮
真弓阪神が厳しい声を浴びせられた。打線は前夜の3安打続いて、この夜も4安打に終わって連敗を喫した。ヤクルト戦はこれで5連敗。メンチ外野手(31)はまたも4タコで、2軍から復帰後は計6打数無安打。ファンからは「帰れ」コールが飛び出す始末だ。投手も耐えきれない悪循環で借金は今季最多タイの4になり、3位から4位に転落。首位巨人とは最大の9ゲーム差に広がった。
何とも早すぎるファンからの“三行半”だ。真弓明信監督(55)は表情を変えずに、罵声(ばせい)を受け止めながら歩いた。
「恥を知れ、真弓、監督辞めろ~」。酔狂な1人ではない。多方向から、肩書を脅かすキツい声が次々と上がった。ヤクルトには開幕戦を理想的な試合運びで勝利してから5連敗。敵地神宮球場では3戦連続して1得点止まりの貧打が目立つ。東都のファンのイライラは頂点に達し、ついに監督批判を突き刺した。
「なんでメンチを使うんだよ、(桜井)広大を使えよ!」。ファンの不満は、前日15日にも飛んだヤジに集約される。1軍復帰させたメンチをこの日も6番右翼で先発起用した。上り調子の桜井や左打ちの林がいるのにナゼだ?
その答えを真弓監督は、敗戦後の会見で述べた。
「タイミングは合いだしている。ただ戻ってきたばかりで、1本出るか出ないかで気分はかなり違う。何とか早く1本出して、乗っていってくれるのがいいのだけど…」
メンチが本領を発揮するには何より実戦での1安打が良薬。そのための積極起用が裏目となり、ファンの怒りをかってしまった。
新井の二塁打で先制した3回だ。なお2死二、三塁で意気込んで打席に入ったメンチは、2球目までを選球してタイミングを計った。ファウルを1本打ってカウント2-1。4球目の低めフォークも見切り、自信を持ってバットを止めた。だが一塁塁審の判定は無情にも「スイング!」。メンチはその場でヘルメット、レガース、手袋を放り投げ、審判に文句をはき続けた。結局この日も無安打のまま。真弓監督が集中砲火を浴びた通路では、まるでプロレスの悪役が出てきたような手拍子つきの「帰れ」コールに身をさらした。
「攻撃のリズムが悪い。点が取れるところで焦りのようなものも出ている。しっかりやらないとチャンスはこないので、もう1回言っておきます」
真弓監督は立て直しを図ることを固く誓った。メンチを使い、その上で点を奪う攻撃をする。耳の痛いヤジに対する答えは、それしかなかった。
[2009年5月17日12時11分
紙面から]ソーシャルブックマーク



