19日から始まるセ・パ交流戦で、中日が先発要員の小笠原孝投手(32)川井雄太投手(28)浅尾拓也投手(24)の3人を、先発と中継ぎの両方でスクランブル起用する予定であることが18日、分かった。森繁和バッテリーチーフコーチ(54)が明かした。交流戦の日程は1週間に5試合までで投手陣には余裕が生まれる。朝倉、吉見、チェンの3人を先発に固定し、川井ら3人を調子やチーム状況に応じて柔軟に起用していくことで、早期の5割復帰を目指していく。

 オレ竜が先発投手陣を最大限に生かし、交流戦で浮上のきっかけをつかむ。森バッテリーチーフコーチが、19日からの交流戦について、朝倉、吉見、チェンを軸に先発投手を原則5人で回していくことを明言。その中で浅尾、川井、小笠原の3人を、時に中継ぎ要員としてベンチで待機させ、ロングリリーフを含め、状況に応じて柔軟に起用していくことを明かした。

 「吉見やチェンに中継ぎをさせる気はないけど、浅尾、小笠原、川井は、ベンチ入りする日に中継ぎとしてロングリリーフをさせる場合もある」

 交流戦に先立って、すでに17日の横浜戦では、浅尾が1点リードの7回から中継ぎとして2イニングに登板した。森コーチは「浅尾は開幕を任せた投手なんだし、今年1年かけて育てていこうと思っている。今の状態では先発では投げさせられないが、何度かブルペンを見て、試合で使える状態になったと判断したから使った」と説明。今季はここまで3勝4敗、防御率4・53と、満足な成績は残せていないが「(状態が)良くなれば、交流戦中でも交流戦後でも先発で使う」と、1日も早い復調を期待している。

 中日は昨年も、交流戦前まで先発を務めていた吉見、川井を交流戦中に中継ぎに回している。今年は平井がセットアッパーとして8回を任される予定。平井、守護神岩瀬につなぐ中継ぎとして、スクランブルで待機する浅尾ら先発3人に勝利のバトンが託される。

 交流戦での起用法について、浅尾は「(17日の)勝ち試合で起用され、期待されていることが分かりました。先発はやりたいが、試合に出るほうが大事。交流戦でも言われたところで頑張りたい」と、すでに気持ちを切り替えている。川井も「行くぞと言われたところで行くだけ」と、きっぱり。重要な任務を託された先発トリオが、フォア・ザ・チームで交流戦のマウンドに向かう。【福岡吉央】

 [2009年5月19日10時59分

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