今春開幕した関西独立リーグが各球団への分配金遅延問題で、紀州、大阪、神戸、明石の加盟4球団で運営していくことが20日、決定した。分配金不払いが確定したことで、各球団は厳しい経営戦略を迫られることになった。各球団は選手を前面に立たせて営業活動を展開したり、選手たちのアルバイトを認可できる。さらにリーグの所有個所だったユニホームの空きスペースを使い、広告を出してくれる新たなスポンサーを探すことも可能になる。

 その一方で、給与カットやリストラを含めた経営の見直しにも言及した。保有枠ぎりぎりの20人の選手で運営する神戸・広田社長は「今いる選手たちは全力で守ります」とリストラは否定したが、育成枠導入も検討。今後の「野球選手」としての活躍次第では、吉田えり投手(17)も育成対象の例外ではなくなった。吉田は右肩痛で、登板はまだ1試合のみ。この日の兵庫県三田市の練習では捕手を座らせて45球の投球練習を行うなど、再登板に向けた調整を進めている。球団は吉田の人気をグラウンドでの活躍と同等の評価をしてきた。それも今後の経営状況次第で、純粋な野球評価に変わる可能性がある。

 [2009年5月21日7時29分

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