<西武4-3阪神>◇10日◇西武ドーム

 ジェフ・ウィリアムス投手(37)は怒りの表情を崩さず、報道陣の問いかけに反応しなかった。自らのバッグをトランクに投げ入れて、バスの車内に消えていった。アッチソンとの必勝リレーはまさかの結末を迎えた。9回裏1死満塁のピンチで、ウィリアムスが登板。最も過酷な場面だったが、制球難という懸念材料が出た。ボールの微妙な判定に露骨に不満な態度を見せたが、結果はストレートの四球。サヨナラの押し出しで、星をひとつ落とした。真弓監督は「ちょっとね…。(判定は)しょうがないよな」と言葉を失っていた。

 昨年までの完ぺきだったJFKの残像があるから、不安定な現状がどうしても気にかかる。岩田の後をついだアッチソンは8回のピンチをしのいだ。しかし最終回に四球からリズムを崩し、満塁で降板。サヨナラ負けの下地を作り、2敗目を喫した。山口投手コーチは「(2人とも)勝ちにいく投手なんだから、厳しい(場面)もあるか!

 調子が悪かったら、出ていない」と不機嫌に言い放った。完敗した8日のソフトバンク戦も、江草と渡辺が精彩を欠き、傷口を広げた。試行錯誤が必要な打線と同様に、中継ぎ陣もスッキリしない日が続く。

 [2009年6月11日11時28分

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