ベテラン左腕が日本ハム・ダルビッシュとの初対決に臨む。13日の日本ハム戦(札幌ドーム)で先発が予想される中日山本昌投手(43)が今季3試合目で初勝利を目指す。日本ハム戦にはこれまで日本シリーズを含め、6試合に登板して0勝3敗と苦手にしている。天敵を相手に白星を挙げてセ・リーグ新の22年連続勝利を目指す。

 ダルビッシュとの“21歳差対決”を前にベテラン左腕は気合をみなぎらせた。札幌ドームで行われたこの日の練習ではキャッチボール、ランニングなど約2時間の練習で調整。初対決となるダルビッシュの印象について「(登板するかは)分からないですが、もし投げるなら頑張ります」と力強く話した。プロ5年目の快速球右腕と26年目の技巧派左腕。対照的な2人だが、両腕ともに球界を代表する投手。意識し合わないはずがない。

 不利なデータも跳ね返す。これまで交流戦の日本ハム戦に4試合登板し、0勝2敗。防御率5・04と苦手にしている。06年の日本シリーズでも2試合目に先発し、6回2/3を5安打3失点で負け投手になった。日本ハムは山本昌がロッテ、オリックスとともに勝ち星を挙げていないチーム。それでも「投げられるところまで頑張りたい」と自身の日本ハム戦の連敗ストップへ意欲を見せた。

 新たな記録がかかっている。プロ初勝利を挙げた88年から21年連続で白星を挙げてきた。今年も勝利を挙げれば工藤(横浜)の23年連続に次ぎ、米田(近鉄)と並び史上2位、セ・リーグ新の22年連続勝利となる。

 約2カ月ぶりとなった前回6日のロッテ戦(ナゴヤドーム)では6回2/3を8安打4失点で降板。結局、延長引き分けで負けはつかなかったが、「詰めが甘かった。つながれて、もうひと踏ん張りできなかった」と自身の投球に悔しさをにじませた。だからこそ、仕切り直しの今回は決意を持って臨む。「何とか結果を出したい」と山本昌。ダルビッシュの前に204勝左腕が立ちはだかる。【桝井聡】

 [2009年6月13日11時35分

 紙面から]ソーシャルブックマーク