交流戦“タイトル”ジャックだ!

 中日は19日、20日からのオリックス戦に備えナゴヤドームで練習を行った。野手陣が調子を上げ、交流戦では打撃主要4部門のトップに名を連ねている。トニ・ブランコ内野手(28)が11本塁打、22打点で2冠。和田一浩外野手(37)が打率4割5厘、32安打で同じく2冠。井端弘和内野手(34)も和田と並んで最多32安打をマークしている。残り2戦も打ちまくってトップを独占し、26日のリーグ再開へ向けて勢いをつける。

 トップになっても表彰されるわけじゃない。それでも、励みになるのは間違いない。中日勢が19日時点で交流戦の打撃主要4部門の1位につけている。5月に月間MVP級の活躍を見せたブランコが、勢いをそのままに11本塁打、22打点をマーク。和田は打率4割5厘、32安打の2部門で1位を走る。井端も32安打を放ち、和田と最多安打で並んでいる。

 26日のセ・リーグ再開に向けて勢いをつけるため、各部門の首位は死守したいところ。3選手はこの日、ナゴヤドームで黙々とフリー打撃、守備練習を行った。65塁打、7割2分2厘の長打率を加えると4部門でトップのブランコは「1位?

 知らなかった。ワダさんだと思っていたよ」。和田も「交流戦タイトル?

 どうですかね。終わってからですね」。井端も「最多安打?

 知らなかった。まあ、四球とかも選べてるんでいい状況かなとは思う。でも、意識したら負けるんで…」。いずれも平常心で、1打席に集中する構えだ。

 交流戦での“打撃タイトル”独占は、大きな意味がある。落合竜はこれまで交流戦にシーズンの行方を左右されてきた。借金6で12球団中9位に終わった05年はシーズン2位に終わり、貯金5の4位と健闘した06年は優勝した。貯金1で5位の07年はシーズン2位で、勝率5割で7位の昨年は3位だ。今季は交流戦まで借金を抱えていたが、残り2戦に連勝すれば、優勝した06年と同様に交流戦で5つの貯金を稼ぐことになる。主力が好調を維持すれば連勝は十分可能だ。

 セ・リーグのペナント争いでは首位巨人に8・5ゲームをつけられているが、あきらめていない。シーズン当初は、打てず守れずという消化不良の試合が続いたが、流れは着実に変わってきた。交流戦前最後の巨人戦で3タテを食らった5月10日、落合監督はこう言った。「ここ(巨人)を追っかけられるのはうちだけだ。これから追っかけますよ」。その言葉を現実とすべく、まずは20日からのオリックス2連戦に集中する。【村野

 森】

 [2009年6月20日10時53分

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