<西武6-4日本ハム>◇7日◇西武ドーム

 おかわり君が量産態勢に入ってきた。西武中村剛也内野手(25)が同点の5回に勝ち越しとなる27号2ランを左中間席に放ち、試合を決めた。最近10試合で5発。27本塁打、74打点は堂々のリーグ2冠を突っ走る。チームも4連勝で勝率を5割に戻した。

 キング中村の1発が西武の勝率を5割に引き上げた。同点で迎えた5回1死一塁。カウント2-0まで追い込まれながら内角スライダーを完ぺきにとらえた。「うまいことはまっていいスイングができました。あのぐらいのボールならバットさえ出れば何とかなる」とサラリと言ってのける。腰を引くことなく、懐まで引き付けて打ち上げた。左中間に突き刺さった27号には、振れば当たるという自信がみなぎっていた。

 最近10試合で5本目。2戦1発のペースで本塁打を量産するが、プロ8年目で打点も区切りの数字に到達した。リーグトップの74打点で通算300打点となった。4番に座って2年目だ。「今年は去年以上に走者をかえしたい思いが強い」と明かす。この試合の初回第1打席は無死満塁で空振り三振。「カウント0-3になって押し出しも意識した。情けない」。今季通算99三振もリーグトップだが、その試合の中で汚名を返上した。

 33・5インチ、920グラムのバットは、グリップが細く芯が太い。用具提供するSSK社の小笠原氏は「鬼が持つ金棒のようなバット。ヘッドが利きすぎて他の選手には振れない」と、中村のスイングの特異性を説明する。07年オフから使用するバットは1度も型を変えていない。試合前の打撃練習ではボールをはじく感覚の強い硬質なメープル製を使い、飛距離を出すイメージを描いた。同じ型でも試合では「バットに確実に乗せる」アオダモ材質を使用。同じ準備をいちずに繰り返すことで結果を出し続ける。

 七夕の夜、西武ドームの観客入り口には西武ナインの短冊も一般公開された。「ダイエットできますように…」。冗談で笑いを取ろうとしたが、102キロの体重を減らす気はさらさらない。8日は結婚1周年。愛妻の手料理がパワーの源となっている。「食わないと夏バテしちゃう」。余裕と自信が言葉の端々に表れた。4番の風格が漂ってきた。【山内崇章】

 [2009年7月8日8時36分

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