皇太子ご夫妻と長女愛子さま(7)が12日に神宮球場で行われるヤクルト-横浜戦を観戦されることが8日、日本野球機構と宮内庁から発表された。皇太子さまがプロ野球公式戦を観戦されるのは88年4月の巨人-ヤクルト(東京ドーム)以来、21年ぶり。愛子さまの野球観戦は初めてのことになる。巨人-阪神の天覧試合から50年という節目の年に、プロ野球界に新たな歴史が刻まれる。

 皇太子ご夫妻は今年3月、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)東京ラウンド開幕戦の日本-中国戦を観戦した。そこには愛子さまは同席されなかったが、大会をテレビ観戦したことで野球ファンとして目覚められたようだ。それ以来ご一家では日常的に野球の話をしていたという。今回の「台覧試合」は、愛子さまの強い希望により実現したとみられる。日本野球機構の長谷川一雄事務局長は「学校から帰ると御所の庭で野球遊びをされるそうです」と話した。

 12日の試合を選んだ背景には、神宮球場が元赤坂の東宮御所から近いことに加え、7歳の愛子さまにとって午後2時開始のデーゲームは好都合という理由もある。大相撲ファンとしても知られる愛子さまは、両国国技館での観戦も実現され、琴光喜がお気に入りといわれている。今回もお目当ての選手がいるかどうかは不明だが、プロの戦いを目の当たりにすることで、野球熱をさらに高めることになりそうだ。

 [2009年7月9日8時8分

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