<阪神0-5ヤクルト>◇22日◇甲子園

 阪神坂井信也オーナー(61=電鉄本社社長)が、真弓明信監督(56)の来季続投を初めて明言した。都内でのオーナー会議から甲子園に駆けつけた試合は完敗。借金は最大14になったが、後半戦と来季の真弓体制について問われ、「それ(続投)を確認する必要は全然ない」と断言。今季の成績にかかわらず、契約通りに2年契約2年目の来季もタクトを任せる考えを示した。

 早い時期での続投明言は信頼の裏返しにほかならない。同オーナーは「結果が伴わず、ファンの皆さんには申し訳ない」とざんげしたが、「1年目で戦力把握ができなかった部分もあるだろうし、伸びる選手が少なく、けが人が多く出たり外国人が働かなかったりとマイナスの誤算が大きかった。フロントの責任もある」と擁護。采配についても「経験を積んで自分が出てくる。反省はせなあかんけど批判はない」と上積みに期待した。

 自力でのクライマックスシリーズ出場(3位以上)さえ、球宴明けにも完全消滅する可能性が高い。絶望的な状況にも「来年のことも考えて新しい選手を試すでは失礼。今季をないがしろにする。負けてイライラしてるファンの皆さんに追い上げるところを見て頂くためにも、全力を尽くさなあかん」。逆襲のキーマンには不振の新井と鳥谷を指名。「彼らが本来の姿に戻ればチームも変わる。来年も再来年も頼らなあかん選手や」と奮起を促した。

 この球宴休み中、南球団社長が真弓監督と会談するが、オーナー自らも中に入って激励するプランも明かした。「修正すべきは修正し、お互い相携えて、ファンをがっかりさせた分、倍返しで喜んでもらえるチームを作りたい。後半戦を乗り切り、来季につながる姿も求めていきたい」。真弓阪神の逆襲を信じて疑わなかった。【松井清員】

 [2009年7月23日11時23分

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