<阪神0-5ヤクルト>◇22日◇甲子園

 阪神前田大和内野手(21)がプロ初安打&初マルチを記録した。左ふくらはぎに死球を受けた鳥谷に代わり、4回から急きょ遊撃守備に就いた。3点を追う4回2死一塁、ヤクルト館山から中前打。これがプロ5打席目での初安打となった。「1本目で楽になった。次も同じ気持ちで行ったら、良い結果につながった」。4点ビハインドとなった6回2死一塁では三塁線を破る二塁打。9回にもライナー性の右飛を放った。

 176センチで入団時62キロだった体重を地道に増やし続ける。現在は65キロを超え「欲を言えば75キロぐらい欲しい」と話す。沖縄キャンプ中は夕食に宿舎で定食を食べた後、カレー、ラーメンを胃に流し込み、寝る前にサプリメントも飲んだ。「太るのは大豆が良いみたいなんで、朝は納豆とか食べます」。1歩1歩プロの体を作り上げ、4年目の今季は1軍初昇格、そして記念の1本を放った。

 07年の北京プレ五輪で二遊間を組んだ巨人坂本は若きスターに成長した。「結構、電話が来るんですよ」と刺激にする。初安打の記念ボールは「(鹿児島の)実家に送ります」。故障を抱える関本もこの日は欠場した。チームは人材難にも直面している。その中で若虎大和がキラリと輝いた。【佐井陽介】

 [2009年7月23日11時25分

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