フレッシュ球宴でMVPを獲得した日本ハム中田翔内野手(20)が当面は、このまま2軍でレベルアップを図ることになった。前半戦終了後に野手の出場選手登録枠が1つ空いたが、外野手の紺田が昇格する見込み。首位快走という好調なチーム状況もあり、今後を見据えた育成に重点を置いていくことになった。

 梨田監督は活躍から一夜明けた24日、「やるね、なかなか」と評価はしたが、方針は変わらなかった。前半戦を終えリーグ上位3人の稲葉、糸井、高橋を含め、打率十傑に5人が入っている。現在、イースタンの本塁打、打点を独走する2冠の中田でもつけいるスキがないほど打線がかみ合っているのが現状。今回の猛アピールでも1軍再昇格が見送られるのは、受け入れざるを得ない状況だ。

 1軍に故障者など緊急事態が起きれば、招集される可能性は十分ある。打撃以外の課題になる守備、走塁の精度を上げることが、戦力として評価される近道になる。フレッシュ球宴で5打数1安打だった巨人のルーキー大田と比べ、梨田監督も「1年長くやっているからね。それは全然、違うでしょ」と一日の長と、成長に関して目を細めた。中田が精進して、1軍再挑戦のチャンス到来を待つ。

 [2009年7月25日12時47分

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