CSマジック無視でG倒専念だ!

 2位中日は後半戦開幕の28日から、首位巨人と東京ドームで激突する。勝てばクライマックス・シリーズ(CS)進出のマジックが点灯する可能性があるが、主力ナインは完全無視を決め込んだ。目指すは、あくまでG倒での逆転リーグ制覇のみだ。

 CSマジックなんて関係ない!

 中日ナインの声が完全一致した。チームは現在8連勝中。リーグ3位に入れば、CSへの出場権を得ることができるが、あくまで目指すのは優勝のみ。後半戦最初のヤマ場で3タテでの首位奪取を狙う。

 中田は言い切る。「目指しているのはCSではなく優勝。いちいち気になんてしていられない」。朝倉も「優勝が近づいてきたら別ですけど、そんなに大きな数字を気にしても仕方ない」。谷繁は「何の意味もない」と断言し、和田も「気になる数字じゃない。CSより優勝」と、2・5ゲーム差に迫った首位巨人との直接対決に全身全霊を注ぐ考えだ。

 CSマジックは、中日が勝ち、阪神が引き分けか負けの場合、広島が負けなら「44」、勝ちか引き分けなら「45」。中日が引き分けで阪神が負けの場合は、広島が負けなら「44」、勝ちか引き分けなら「45」。中日、阪神ともに負けの場合は、広島が負けなら「45」、勝ちか引き分けなら「46」が点灯する。

 リーグ戦を2位で終えた07年は112試合目の8月28日に同マジック「27」が、リーグ3位だった08年は135試合目の9月24日に同マジック「9」が点灯したが、28日点灯なら87試合目。07年のプレーオフ導入以降、球団最速のCSマジック点灯となることはほぼ間違いないが、ナインたちにとって興味の対象ではない。

 気持ちは指揮官も同じだ。落合監督は前半戦を終え、23日のオーナー報告では「選手はよくやってくれている。これを持続させられるかどうか。ここからは監督の腕の見せどころ」と話し「多分うまくいくでしょう」と自信を見せた。首位決戦で3連勝すれば、4月10日以来となる首位浮上。ただ巨人をたたきつぶすことしか頭にない。【福岡吉央】

 [2009年7月28日11時34分

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