<阪神2-0横浜>◇30日◇甲子園

 また打点がついた。1回の好機にワンチャンスで3番鳥谷敬内野手(28)が答えを出した。1死で赤星が三塁まで進んだ。ホームに迎え入れたい場面で、2球目を打ち返して右翼に飛球を上げた。

 「(足の速い)赤星さんに感謝です。先制できたのがよかったですね」。やや浅い飛球は、走者が赤星でなければ本塁突入をためらうところだった。ともかく、3番復帰した後半戦は2戦連続適時打に先制犠飛で3試合続けて打点をたたき出した。前日29日に3ランを競演した金本、新井の4、5番コンビがこの日は不発だったが、復活クリーンアップが機能し続けながら首位巨人との3連戦を迎える。

 「きょうは接戦を勝てたのでだいぶ違ってくると思う」。鳥谷はチームの上昇気流を言葉にした。巨人との前回対戦(17日から東京ドーム)では初戦に逆転決勝の2ランを放った。惜しいゲームを勝ちゲームに変えるのは、主軸の働きにほかならない。

 3番鳥谷だけでなく、クリーンアップを開幕時に戻した真弓監督は「もう何点かとれればよかったけど、この流れに乗って、1戦1戦やるだけ。巨人には前回勝ち越していて、へんな力みもなく普通に戦える。頑張ります」と言い切った。普通に戦えば、きっとまたクリーンアップは機能する。

 [2009年7月31日11時0分

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