右肩の疲労や腰痛などコンディション不良で離脱中の日本ハム・ダルビッシュ有投手(23)が、クライマックスシリーズ(CS)第2ステージ(21日開幕、札幌ドーム)第1戦の先発を回避することが10日、正式に決まった。梨田昌孝監督(56)が「初戦に合わせる必要はない。逆算しても難しい」と明かした。劇的な回復が見られないための措置で、24日のCS第2ステージ第4戦での復帰登板が濃厚になった。日本シリーズ進出を決めるCSは「1試合限定登板」となる。

 静かに復活の時を待つダルビッシュだが、現状ではCSでのフル回転は厳しくなった。梨田監督がレギュラーシーズン最終戦のこの日、CSでの起用構想を明かした。「(CS第2ステージの)4戦目とかぐらいに(登板する)と思っている。逆算していっても1戦目、2戦目には間に合わないだろう」。エース投入の定石である第1戦先発を回避し、調整を優先させていく方針だ。

 慎重を期して描いた青写真だ。9月20日オリックス戦で腰の張りを訴え5回2失点で降板し、23日に出場選手登録を抹消された。それ以降、別メニュー調整してきたが、劇的な回復の兆しが見られなかった。その離脱期間でブルペン入りは、わずか24球で終わった今月5日の1度だけ。その後は投球練習をしておらず、結局はレギュラーシーズン中の復帰も見送らざるを得なかった。

 ダルビッシュは14日に宮崎入りし、秋季教育リーグでの実戦登板を視野に入れているが、まだ登板日は白紙の状況。最終チェックを完了した後、CSでの登板日が正式に決定する。第1戦で先発すれば中4日の登板間隔で第6戦の先発が可能だが、梨田監督は「無理はさせられない」と、CSは1試合だけの登板になりそうだ。

 ダルビッシュを第4戦に回せば、日本シリーズへ進出した場合、中6日で31日開幕の日本シリーズ第1戦に先発できる。しかし、それもCSを突破してのこと。梨田監督は「ダル抜きでどこまでやれるかというのがある。ダメだった場合は仕方ない。彼にはこれまで相当な負担をかけてきたから」とCSをエース抜きで戦う覚悟も口にした。

 [2009年10月11日8時17分

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