野手は全員間に合った。クライマックスシリーズ(CS)第2ステージ(21日開幕、札幌ドーム)に臨む日本ハムが14日、札幌市内で練習。フェニックスリーグ(宮崎)に参加する第1陣メンバーは不在で、わずか9選手のみだったが、故障を抱えている高橋信二捕手(31)金子誠内野手(33)小谷野栄一内野手(29)糸井嘉男外野手(28)も通常メニューをこなした。梨田昌孝監督(56)も「(全員)大丈夫そう」と話し、ベストメンバーで大一番に向かうことになりそうだ。

 リーグトップのチーム打率2割7分8厘を誇る打線が、最強布陣でクライマックスシリーズに臨む。レギュラーシーズン終盤は故障者の離脱が目立ったが、この日の練習では各自がフルメニューをこなした。梨田監督も「(全員)大丈夫そう。よかった。(高橋)信二もだいぶいいみたい。一時は腰が抜けそうなくらいだったし、足首(ねんざ)もあったけどね。(糸井)嘉男も大丈夫のようだし、小谷野も稲葉も元気だね」と、ベストメンバーのメドが立ち、ほっと胸をなで下ろした。

 優勝の「代償」として選手たちの体は悲鳴をあげていた。最終戦ということもあって全員が出場した10日の楽天戦をのぞき、腰痛や左足首ねんざを抱える高橋、左肩痛の小谷野、股(こ)関節痛の金子誠は優勝決定翌日から欠場を続けた。左ひざ打撲の糸井もDHでの出場のみ。だがシーズン終了後2日間の休養を挟んだこともあって、トレーナーは「みんなよくなっています。(CSは)大丈夫」と太鼓判を押した。

 16日には宮崎へと移動し、フェニックスリーグで実戦を経験する予定。糸井に関しても清水外野守備走塁コーチは「守備にも就くよ。CSで中堅スタメンで出られるような状態にする」と温暖な南国で最終仕上げに入る。

 4番を打つ高橋だけは札幌残留が決まっているが、これも万全を期すための対策。本人も「(実戦に出るよりも)体を戻すことが今の僕のやるべきことですから。少しずつよくなっている感じはします。(単打がつながる)ピストル打線で頑張りますよ」と意気込んだ。投手陣ではコンディション不良のダルビッシュの登板が流動的だが、野手はフルメンバーで日本シリーズをかけた大一番に臨めそうだ。【本間翼】

 [2009年10月15日10時27分

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