広島が、今ドラフトで中国6大学野球の右腕・岸本尚也投手(21=福山大4年)を指名候補としてリストアップしていることが15日、分かった。

 岸本は地元広島の如水館高出身の元捕手で、福山大2年に投手に転向した。未完成で粗削りだが、MAX152キロの直球を誇る本格派だ。広島では「春のリーグ戦と比べると、秋のリーグ戦では腕が振れていない感じ」としながらも、力のある速球を高く評価している。

 この日、広島はマツダスタジアム内でスカウト会議を行った。メジャーか国内かで進路が注目される菊池雄星投手(花巻東高)以外にも、今村猛投手(清峰高)、山田修義投手(敦賀気比高)、二神一人投手(法大)、土本恭平投手(JR東海)ら1巡目候補を8~9人に絞り込んだ。

 17日に菊池と会い、本人の希望進路を確認する予定で、苑田スカウト部長は「(菊池のメジャー指向が明らかになれば)あきらめるしかないでしょう」と話し、場合によっては指名リストから除外する可能性も示唆した。

 そんな中で、地元出身の剛球右腕にも注目。指名する場合は下位となりそうだが、岸本が新生野村カープの“隠し玉”となるかもしれない。

 [2009年10月16日11時46分

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