阪神が獲得を目指す前マリナーズ城島健司捕手(33)との交渉で星野仙一SD(シニアディレクター=62)の“出馬”を検討することが25日、分かった。球団首脳が「星野SDに交渉に入ってもらうこともこれから考えたい」と話した。

 23日に4年総額20億円(推定)の条件提示を含めた初交渉を行った阪神は、26日にも南信男球団社長(54)が城島サイドと第2回交渉を持ち、獲得に前進を図る。獲得意思を表明した古巣のソフトバンクは、24日に王貞治球団会長(69)が3時間会談するなど懸命に巻き返しているだけに、知名度抜群の星野SDの出馬で獲得に向けてダメを押す狙いがある。

 北京五輪で日本代表監督を務め、中日と阪神でも監督として長くチーム作りに携わってきた星野SDは、補強交渉の場に座るのにうってつけの存在と言える。来季以降のSD職続投が内定し、球団内では編成面などでさらに手腕を発揮してもらうよう活動範囲を広げる動きもある。球団の総意で取り組む「城島獲得」プロジェクトでも、人を引きつける情熱の説得術を活用しない手はない。23日の最初の交渉に出席した真弓監督は今後の交渉に関して球団トップの南球団社長に一任する方針で、闘将のカリスマで阪神城島の誕生を決定付ける。

 [2009年10月26日7時47分

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