ソフトバンク松中信彦外野手(35)が、6年目の金子圭輔内野手(24)に「愛のムチ」だ。3日、恒例となった1月のグアム自主トレに今オフは、常連だった金子を帯同させないことを明言。「連れていきません。自立させます」。勝負の年と位置づけた今季、17試合の出場(6打数0安打)にとどまった24歳を、主砲はあえて厳しく突き放すことを決めた。

 1月のグアムでの「松中道場」は、現役時代の秋山監督から引き継ぐ恒例の猛烈トレとして有名。松中は金子が2年目だった05年から5年間連続で帯同させ、過酷なメニューを自身も一緒になって行ってきた。それだけに金子がここまでブレークできていないことが、歯がゆかった。「結果を出してないし。自覚を持たないといけない。(帯同する)松田とか小斉は自覚を持ってやっている」と、荒療治で24歳の奮起を促した。

 また、現在右ひざと左ひじのリハビリ中だが、自身のランニング再開日を延期する考えも明かした。先月27日に都内の医療機関で手術個所の検査を受け、術後の経過は良好。医師からもゴーサインをもらい、当初の予定では4日からランニングを再開するはずだった。しかし「寒いんでね。グアムから?

 そうなると思います」。9日に出発するグアムでの「単独1次自主トレ」で走り始める考えを示した。

 焦る気持ちを抑えるのも若手を突き放すことも、すべては03年から遠ざかるVを奪回するため。主砲が、自分にも他人にも厳しく来季への準備を行う。

 [2009年12月4日11時52分

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