楽天野村克也前監督(74)が、名誉監督就任後は現場にはかかわらない意向を明かした。6日、監督退任後初めて宮城入りし、石巻市で講演会に出演。「名誉監督は受けた?

 それでいいんじゃない」と受諾する意思を改めて示した上で「しゃしゃり出ない、口も出さない、無関心だよ」と、あくまで「名誉職」としての態度を取ることを明かした。球団からは若手選手の育成方針など、球団幹部にアドバイスするご意見番を求められていた。だが「それは社交辞令じゃないの?」とグラウンド外から見守る構えだ。

 強烈な個性を自覚するからこそ現場には出ない。「担当記者で英語しゃべれるやつはおるんか?

 おれが行ったらみんな集まっちゃうやろ。ブラウン監督、やきもち焼くんじゃないか」と球場には極力足は運ばない。2月の久米島キャンプにも「行かないよ。仕事があれば行くことになるけど」と、自ら野村色を残さない考えだ。球団初の2位躍進もあって、宮城での凱旋(がいせん)講演だったが「地元だから球団の悪口はしゃべりにくいね」とニヤリ。流行語大賞にもなったボヤキは、当面は封印されそうだ。【小松正明】

 [2009年12月7日8時58分

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