広島大竹寛投手(26)が10日、廿日市市の大野練習場で自主トレを行った。昨季は4年ぶりに2ケタ勝利(10勝)を挙げたが、与四球60個はリーグワースト。昨季以上の成績を目指すためにも「10~20個減らしたい」と四球“撲滅”を宣言した。本格右腕が制球を安定させ、勝ち星増を狙う。

 キャッチボールにノック、ウエートトレーニングなど、広島で今年初めての自主トレに、大竹は充実の表情を見せた。「これからは肩を作っていく段階になります。沖縄入りする前にブルペンに入れれば理想的ですね」と笑顔で話した。オフは実家のある埼玉県へ帰省し、年明け5日からジム通いをするなど調整してきた。

 そのため体調も万全だ。今オフに減量に取り組んでいる。80キロ台からいったん90数キロに戻ったが、現在は再び90キロ程度になった。「体は絞り気味にきていますよ。動きやすい感じです」と、この日も軽快な動きを披露した。

 今季は「昨年以上の成績を目指したい」と公言しており、防御率や投球回も増やしたい意向だ。そのために避けて通れないのが与四球の数だ。

 大竹は昨季、4年ぶりに2ケタ勝利をマーク。シーズン序盤には43回連続無失点の快記録も樹立した。しかし、与四球数60個は規定投球回数到達者17人のうち、リーグワースト。故意四球と死球を合わせても67個で巨人東野(71個)に次いでワースト2位だ。

 与四球数では昨季限りで退団したルイスが19個で最少、前田健も29個だった。大竹が29試合で60個と1試合2個ペースだったのに比べ、前田健は同1個のペース。「1試合2個って悪くないと思うんですけど…マエケンはすごいな」と大竹は後輩に感心しながらも「今季は昨季より10~20個は減らしたい」という目標を掲げた。

 そのためには「低めでストライクを先行させることですね」と明確に課題をイメージしている。制球を安定させるため、キャンプでも取り組んでいくつもりだ。ちょうどこの日は新人選手の合同自主トレ初日を重なった。「僕より先輩方がいるが、もちろん(新人に)聞かれれば答えたい」とエースの自覚も新たに、四球減で勝ち星増を目指す。【高垣

 誠】

 [2010年1月11日11時25分

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