日本ハムの公式カメラマンの結核感染が判明して一夜明けた4日、同カメラマンが感染を知っていたことが分かった。所属する「道新文化事業社」が調査、経緯を公表し、カメラマンが感染を認識した上で、チームに同行していた事実を明らかにした。

 1月27日に札幌市内の病院で検査を受け、医師から結核感染の疑いがあると通達されていた。検査結果が判明する翌28日に千葉・鎌ケ谷で若手選手の顔写真撮影の予定が入っていたが、出張を控えるようにとの指示が出ていた。撮影を強行したその日、結核感染が分かったという。

 即時入院するように指示が出たが、病院へ向かわずに同月30日に沖縄入りした。指示に従わずに業を煮やした病院側が同社へ報告して事態が公になったとの情報があり、病院側の的確な対応がなければ、結核感染の危険性がさらに高まっていた可能性もあった。

 カメラマンは感染について2月2日まで上司に報告していなかった。この日午後11時に同社・早坂実社長が名護の宿舎を訪れ、約40分にわたり島田利正球団代表(54)らに謝罪。「公式カメラマンということでありながら自覚が足りずに申し訳ありませんでした」と話し、カメラマンおよび自身の処分を示唆。チーム内で、この日も自覚症状を訴える関係者はいなかったことが不幸中の幸いだった。【高山通史】

 [2010年2月5日7時58分

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