<巨人5-0西武>◇28日◇サンマリン宮崎

 腰の手術からの復活を目指す巨人高橋由伸外野手(34)が、充実の宮崎キャンプを打ち上げた。西武とのオープン戦に「6番一塁」で出場。08年10月24日の中日とのクライマックスシリーズ第2ステージ以来492日(約1年4カ月)ぶりとなるフル出場で、攻走守にわたり元気なプレーを披露。キャンプを無事に終え、完全復活へ大きく前進した。

 笑顔が充実した時間を語っていた。「とりあえず、この1カ月を無事に終わるのが目標だった。それができたね」と口ぶりもすがすがしかった。昨年9月に腰を手術。当初はキャンプ初日に全体メニューをこなすことが目標だった。最終日に実戦フル出場と、上々の形でキャンプを完走した。

 「攻」で見せた。西武帆足から二塁打2本。4回は引っ張って右翼線。6回は外寄りの変化球にあわせ左翼線。貫禄(かんろく)のバットコントロールが際立った。「走」でも見せた。4回の二塁打で右翼ブラウンが打球処理にもたつくや、一気に二塁を蹴った。三塁で惜しくも刺されたが、激走の腰への影響はなくプレー続行。「最後は疲れちゃったよ」と笑い飛ばした。さらに「守」で見せた。昨季途中から取り組む一塁守備。初回2死満塁、好捕で失点を防いだ。GG佐藤の二塁寄りのゴロを滑り込んで捕球し、一塁カバーの藤井に送球。連係はバッチリだった。

 3日、オープン戦が再開する。「こういうのが、このまま続けていければいいと思う」とうなずいた。キャンプ最終日、ヨシノブの復活劇は確実に次章へ突入した。【古川真弥】

 [2010年3月1日8時49分

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