<オリックス5-0阪神>◇2月28日◇春野

 阪神小嶋達也投手(24)が開幕ローテ入りをグッと近づける“巧投”を見せた。オリックス戦で先発藤川の後を継ぎ、2回から3イニングを1安打無失点。久保投手コーチも「順調だね。(ローテ候補を)バンバン、脅かしてほしい」。二神に続く快投でローテ争いが混沌(こんとん)としてきた。

 小嶋は最速139キロながら、緩急自在の投球を披露。「ゲッツーがほしい場面で、きっちりとれた」。いきなり田口には右前打を許すも、ここから一変。1死一塁で日高には初球114キロのカーブでストライクを奪い、2球目は内角に135キロの直球を投げ込み、注文どおりの遊併殺。変化球でカウントを稼ぎ、スピードガン以上に速く見える直球で幻惑した。真弓監督も「球に力が出てきたのが一番。力強さも出てきた」と成長の跡を感じ取った。

 キャンプは2軍スタートも、安芸に1軍が合流後の紅白戦では3回0点。1軍昇格を決め、この日も結果を出した。次回は教育リーグも含め、長いイニングで“試験”を課せられる。「1試合、1試合、結果を残すしかない」。4年目左腕は自分自身に言うように力を込めた。

 [2010年3月1日10時57分

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