<ソフトバンク2-8西武>◇20日◇福岡ヤフードーム

 ソフトバンクのホセ・オーティズ内野手(32)が相次ぐ「守乱」で試合をぶち壊した。左翼守備の不安を露呈して2度の適時失策。「これからはないようにしたい」。ふだんは明るい助っ人も、視線をさまよわせて肩を落として帰路に就いた。

 初回から乱れた。2死一塁で西武中村の放ったライナーの目測を誤った。「打球が急に落ちてきて、自分でも迷った」。慌てて前進するも捕球するどころか後逸。外れてしまったグラブを放り出してボールを追う姿が痛々しかった。一塁走者の生還を許して先制点を献上。記録は適時三塁打となったが、防げた失点だけに後味は悪かった。

 追い上げムードにも水を差した。1点差に追い上げた直後の8回の守備で、痛恨の2連続適時失策だ。まずは1死満塁から高山の左前打の打球をキャッチするも、本塁への送球は捕手山崎のはるか上方へ。2者が生還してなおも二、三塁とピンチを広げた。さらには続く石井義の左中間への飛球をグラブではじいて、まさかの落球…。「(センターの)長谷川が何か言ったのが聞こえて、一瞬そっちを見てしまった」。ドームのあちこちで、あきらめのため息が聞かれた。自慢の打棒でも4打数1安打、3三振とミスを取り返せないまま。反省しきりの1日となってしまった。【太田尚樹】

 [2010年4月21日11時22分

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