5年ぶりBクラスに沈んだ日本ハムが、来季からコーチ陣を刷新することが9日、分かった。新体制の目玉として、新任の1軍投手コーチにOB芝草宇宙氏(41)が就任することが決定。ほか吉井理人2軍投手コーチ(45)が昇格し、コンビを組んで投手陣の強化を図る。伴って1軍投手担当の島崎毅コーチ(43)が2軍へと回り、厚沢和幸コーチが退任。厚沢コーチは球団の別ポストへと配置転換される見込みだ。

 この日までに球団は芝草氏側へ打診し、同氏も受諾した。同氏は87年にドラフト6位で入団し、日本ハムに18年間在籍。05年オフに自由契約になり、その後はソフトバンク、台湾・興農でプレー。07年に現役引退後は、評論家として活動していた。現役時代は主に中継ぎとして活躍。指導者経験こそないが、来季からブルペン担当として手腕を発揮できると評価され、現場復帰することになった。

 重責を担う。セットアッパーの建山がFA権を行使してのメジャー挑戦を表明。今季は抑えの武田久の不振などで揺らいだ勝利の方程式、新たな中継ぎ陣の構築を任されることになった。1年間の2軍担当で若手の能力を把握し、2年ぶりに1軍復帰する吉井コーチとともに新戦力の発掘が、一番の役目になりそう。現役時代の経験を生かした継投のタイミングなどにも独自の考えを持っており、梨田監督、選手らをサポートすることになりそうだ。

 投手コーチ以外では、打撃担当の田中幸雄2軍コーチ(42)が昇格し、大村巌1軍コーチと入れ替わることが内定。これで来季の首脳陣の陣容が固まった。新体制で始動する29日にスタートする沖縄・名護での秋季キャンプまでに正式発表される予定。改革のオフを経てV奪還へ向けて、再スタートを切る。

 [2010年10月10日10時21分

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