楽天が、ポスティングシステム(入札制度)によるメジャー移籍を目指す岩隈久志投手(29)に対する入札申請を、解禁日となる11月1日に行うことが29日、分かった。NPBに申請を行うとMLB機構に旨が伝えられる。機構の4業務日の間に、最も高く入札してきた金額が、NPBを通して楽天に伝えられる。球団名はこの時点では公にならないが、楽天は金額を受け、再び移籍許可の判断をする。

 入札解禁日の即日申請。同制度を利用し米移籍した松坂も、解禁→即入札の手続きは取っていない。球団創設からの功労者である岩隈を尊重し、米移籍市場が活性化する前に道筋を整え、本人の夢を後押しする。

 入札額の目安は不透明だが、米国の経済状況、日本人選手の近年成績などから、「ポスティングバブル」ははじけている。松坂の約60億円のように高騰することは考えにくい。00年オフに同制度を利用しマリナーズへ移籍したイチローの15億円程度が現実的な線で、楽天の移籍許可ラインも同様とみられる。「メジャーリーガー岩隈」が、最短で11月5日に誕生する。

 [2010年10月30日7時55分

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