中日吉見一起投手(26)が今月中にも右ひじを手術することが9日、分かった。チーム方針で故障情報は明らかにされないが、関係者によれば、来季の開幕には間に合う見込みだという。今季、初の開幕投手を任され、ライバル巨人を中心に登板し、5月までに6勝を挙げるなど順調に勝ち星を積み上げた。だが、シーズン途中に右ひじに痛みが発生。万全の状態でないままマウンドに上がっていたという。

 それでも3年連続2ケタ勝利を達成。12勝9敗、防御率3・50の成績でリーグ優勝に貢献した。CSファイナルステージでは第2戦に先発して7回1/3を無失点の好投で巨人を下した。ただ、日本シリーズではひじの状態が限界に達したのか、ストレートは140キロに満たず、本来のキレは見られなかった。初戦は3回3失点でKO。第7戦でも4回3失点でマウンドを降りていた。

 現状でチームには、10勝を計算できる先発がチェンと吉見しかいない。それを自覚している吉見が、来季開幕まで約5カ月の間に戦列復帰できると計算し、手術を決断したようだ。社会人トヨタ自動車時代、05年のドラフトで指名される前に右ひじ手術を経験している。

 [2010年11月10日7時34分

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