目指すは虎最古参記録!

 阪神桧山進次郎外野手(41)が、まだまだ現役宣言だ。23日、神戸市内のホテルで『桧舞台チャリティーイベント2010~タテジマ魂~』に参加。虎一筋のプロ生活は来季で在籍20年目を迎えるが、これは遠井吾郎(58~77年)に並ぶ在籍最長記録。メモリアルイヤーを優勝で飾り、翌12年の記録更新を誓った。

 19年間を振り返れば、記憶にも記録にも名を残してきた。歴史はまだ続く。11年、桧山に新たな勲章が加わる。虎一筋で来季は節目の20年目。遠井吾郎(58~77年)が持つ球団在籍最長記録にいよいよ並ぶ。

 桧山

 この前、ファン感謝デーの時に聞いた。また遠井さんか、と。すごく縁があると思った。

 長い旅路だった。91年に東洋大からドラフト4位で入団。暗黒時代と言われたチームを主軸として支え、通算1766試合に出場した。打率2割6分1厘、158本塁打、680打点。近年は「代打の神様」としても記録を塗り替えてきた。

 代打本塁打13本は八木裕に並ぶ球団タイ記録。今季6月4日オリックス戦(甲子園)では109本目の代打安打を放ち、球団記録を更新した。その前任者も遠井吾郎氏。また偉大な数字に肩を並べ、21年目の記録更新も視野に入る。

 桧山

 1年でも長く?

 それはそう。入った時は全然思っていなかったけど、何とか現役でやれている。今までを台無しにするような姿勢は(来季も)取らないようにしたい。

 42歳を迎えるシーズン。「中身の濃い1年にしたい」と誓った。「上には上がいるし、下から学ぶこともある。勉強してやっていきたい」。向上心には一切の衰えもない。今季は72試合で打率2割5分4厘、1本塁打、12打点。変わらぬ勝負強さでチームを鼓舞したが、首位中日にあと1歩及ばなかった。来季、目指すのは他でもない。セ界制覇、そして日本一だ。

 桧山

 優勝できれば、イベントも楽しめる。毎年「悔しさをバネに」ではファンも飽きてくるでしょうし。少年が大きくなった時、タイガースに入りたいと思ってほしい。

 現役時代の真弓監督は41歳シーズンの94年、日本記録の代打30打点をたたき出した。入団3年目、1軍定着前だった桧山は、その翌年の引退までの勇姿をしっかり脳裏に焼き付けていた。ともに7月生まれ。桧山は来季10月時点で、42歳3カ月でユニホームを脱いだ同監督に並ぶ。打点記録でも年長記録でも超える覚悟だ。

 桧山

 真弓さんに八木さん、川藤さんを身近に見ていた。単純にすごい。何でも記録はすごい。記録を出すということはチームに貢献しているということ。個人的なこともそうだけど、最後はやっぱり優勝しないと。

 個人記録を達成し、虎を頂点に導けたら文句なし。その先には、虎の歴史で前人未到の21年目が待っている。【佐井陽介】

 [2010年11月24日12時10分

 紙面から]ソーシャルブックマーク