平成の「新人類」になれ-。西武渡辺久信監督(45)が24日、神奈川・箱根の箱根九頭龍神社、箱根神社へ必勝祈願を行い、2年目を迎える菊池雄星投手(19)とドラフト1位大石達也投手(22=早大)の切磋琢磨(せっさたくま)を期待した。春季キャンプでは2人そろって1軍でスタートさせるが、「プロ入りは雄星の方が1年早いんだから、大石は分からないことがあればどんどん聞けばいい」と“教育係”に菊池を指名した。

 黄金ルーキーと騒がれた昨春のキャンプ、菊池は左肩の違和感を隠して投げ続け、症状を悪化させた。同じく即戦力の期待を背負う大石にとっては、大物新人の先輩として経験談はプラスに働くはず。指名を受けた菊池は「自分は何かを教えられるほどの選手じゃない」と控えめだが、「こっちからいろいろ聞いてみたい」と意欲的に話した。すでに寮ではサッカーゲーム「ウイニングイレブン」で同時プレーをするなど“共闘”を済ませており、タッグを組むのに支障はない。

 渡辺監督が狙うのは相乗効果だ。「同じ注目選手として入ってきている。お互い刺激しながら、競い合ってほしい」。現役時代、ともに「新人類」と呼ばれた工藤と西武の黄金時代を支え、球界を席巻した。「工藤さんとは年も近くて、1軍に本格的に出だしたのも同じくらい。公私ともに一緒で、左(投手)と右(投手)で刺激し合ってやっていた」と振り返る。左の菊池と右の大石。この偶然の一致がどうなるかは、今後の2人にかかっている。【亀山泰宏】

 [2011年1月25日7時48分

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