広島が沖縄キャンプの延長を想定していることが3日、分かった。新燃岳噴火による降灰被害を受けている宮崎・日南市内で、15日から2次キャンプを行う予定。13日に日南入りするのが基本線だが、状況が悪化する緊急事態に備え、最長で18日までの沖縄滞在をシミュレーションする。

 日南の天福球場では1日から2軍がキャンプイン。グラウンドに降り積もった火山灰の除去作業を行ったが、外野を走る際に灰が舞い上がるケースも生じている。球団首脳は「予定通りに日南に移動するつもりだ。ただ、日南が厳しい状況になった場合も考えないといけない」と説明する。満足な練習環境を整えるためにも、案を練る。

 19日に宮崎で巨人とのオープン戦を控えており、沖縄滞在は最長18日まで。沖縄市内の宿舎の延泊が可能なことは確認済み。ただキャンプ地の沖縄市野球場は16日以降、大学野球部が予約を入れており、最長でも15日までしか使えない。球団関係者が「ほかに空いている球場がないんだ」と嘆くように、沖縄に滞在しても練習場所の確保という難題が待ち構える。他球団との練習試合など、あらゆるプランを探ることになる。この日、球団首脳は「今日は元気に練習ができた。ただ、我々でも状況は分からない」と話した。13年連続Bクラスのチームにとって、キャンプは巻き返しに向けての大切な期間。球団にとっても苦境だが、あの手この手で環境作りに専念する。

 [2011年2月4日10時44分

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