FAで小林宏投手(32)を獲得した阪神が、人的補償を求める可能性のあるロッテから1軍宜野座、2軍安芸キャンプを徹底マークされることになった。ロッテが11日、緊急編成会議を開催。前日、阪神サイドから受け取った28人のプロテクトリストを元に、西村監督とともに検討。石川晃本部長は「投手2人と野手1人を調査にいきます。明日からでも安芸と宜野座に人を派遣します」と語った。

 阪神にとっては、選手が活躍するほど引き抜かれるリスクが増えるという、生殺し状態となる。沼沢球団本部長が「まな板の上の鯉」と言うように、期限の3月9日まで待つしかない。狙われているのはレギュラー級か、若手か。ロッテの補強ポイントは西岡が抜けた遊撃、小林宏の抜けたリリーフ、さらに左の中継ぎと思われるが、想像するしかない。球団首脳は「こちらから言うことはない」と話すにとどめたが、悩ましい状況だ。

 石川本部長は「スター選手はみんなプロテクトされていました。欲しい選手もされていました。鳥谷も金本も、さすがに漏れてなかったね」と説明した。球団では5億円を用意し、スター選手のリスト漏れも狙っていたが、鳥谷、金本らはプロテクトされていた模様。それでも、阪神ナインの大部分は、今季所属先が約束されない状態がしばらく続くことになる。

 [2011年2月12日11時24分

 紙面から]ソーシャルブックマーク