<広島2-1日本ハム>◇19日◇マツダスタジアム

 9回に広島の守護神サファテから放った右前打が、せめてもの意地だった。前日18日は2本のアーチをかけた日本ハム中田翔内野手(22)は4打数1安打。試合にも敗れ「負けたのは悔しいです。でも1本出しておけた。そういう意味ではよかったかな」と、生まれ故郷の広島での試合を振り返った。

 初対戦の新人福井を攻略できなかった。梨田監督が「適当に荒れていて、的が絞りづらかった」と話したように、つかみどころのない投球に、打線は5回までわずか1安打。中田も2回に空振り三振を喫すると、6回2死一、二塁の好機には、初球を簡単に打ち上げて中飛に倒れた。

 4年目で初めて“完走”した交流戦。16試合で4番を経験するなど、充実した日々を送った。だが、満足はしていない。「まだあと100試合近くある。きっちり最後まで試合に出て、今年はよかったと言えるようにしたい」と、大きな目標へ向けて先を見据えた。

 チームは16勝8敗の3位で交流戦を終えた。梨田監督は「大きな貯金ができた。でもそれはないものとして。リーグ戦はまたゼロから始まる」。ソフトバンクとの首位攻防戦(24日~、ヤフードーム)からスタートする同一リーグとの対戦へ、思いをはせた。【本間翼】