ヤクルト小川淳司監督(53)が、「増渕ブラザーズ」誕生に興味津々だった。今日26日からの後半戦に向けて25日、神宮で全体練習を行った。先発ローテーションの一角を務める増渕竜義投手(23)の弟で、鷲宮(埼玉)のエース左腕、増渕雅也投手(3年)が22日の埼玉大会5回戦で敗れた。「増渕とも負けちゃったな、って話はしたんです。兄弟が2組いたら話題性はあるよね」と話した。

 昨秋ドラフトでは由規の弟、佐藤貴を育成枠で指名した。「由規ブラザーズ」に「増渕ブラザーズ」が加われば、兄弟2組が所属する異例のチームになる。もっとも「(スカウトの)評価とかは全然聞いてないですし、分からないです。プロ注目みたいですね」とした上での仮定の話だが、仮にサプライズ指名となれば話題性は十分だ。

 雅也投手は5歳上の兄に憧れ、今夏は全試合に先発した。最後は本庄一に敗れたが、初戦から24回1/3無失点を続けた。兄とは逆の左腕から、多彩な変化球を操り、チームを引っ張った。兄の増渕は「負けちゃったんですよね」と残念がっているが、今後はドラフト指名に必要なプロ志望届を提出する方向で準備を進めている。【前田祐輔】